今回は、エンジニアが取っておくべき資格について解説しようと思います。
エンジニアが取るべき資格は、結論から言うと、ありません!(笑)
ぼくもIT系の資格は、新卒で入社した大手IT企業で取らされた「基本情報処理技術者試験」のみです。
でも、この資格が転職や昇給に役に立ったことは一度もありません。
資格は基本的にはいらないのですが、転職先や将来のキャリアプランによってはあったほうがいい場合もあります。
エンジニアに資格が不要の理由や、どんな時に資格があると有利なのかについても解説していきます。
なぜエンジニアに資格は不要なのか
エンジニアに資格が不要な理由は、実績とスキルが全ての世界だからです。
弁護士や医者のように、資格が無いと働けない職種はありません。
資格が不要な理由について、もう少し掘り下げます。
形より実績が重視されるから
IT業界では、資格という「形」を持っていても、意味がないと考えられています。
必要なのは、プロダクトが作れるという「実績」です。
「実績」を作るために、実務経験を積んだり、ポートフォリオを作ったりする必要があります。
初心者エンジニアでこれから資格を取ろうか迷っている人は、まずポートフォリオを作ったほうがいいですよ。
成果物でアピールできるから
エンジニアはポートフォリオという成果物でアピールできます。
逆に、資格でしかアピールできない職種は、資格が重要視されます。
例えば、弁護士が知識をアピールするためにできることはあるでしょうか。
実績を積み上げた弁護士ならまだしも、これから弁護士になろうとしている人は、何もアピールできるものがありません。
だから、弁護士は資格が必要なんです。
もしエンジニアが資格を取るなら、ポートフォリオを完璧に仕上げた上で、プラスアルファとして資格を取るべきでしょう。
利益になれば何でもいい
IT業界は、非常に効率的ですから、利益第一主義っぽいところがあります。
資格は権威性を表すことができますが、IT業界は、ガレージで1人で作ったプロダクトでも評価される世界です。
スーツを着ている人はいないですし、世界中の人とリモートワークで仕事を進めます。
利益になるなら、形式は何でもいいと考えるのがIT業界の常識です。
資格があると転職に有利になる場合
日本では「形式」が重視される文化があるので、IT業界でも資格が有利になる場合があります。
転職時に資格を持っていると有利になるパターンを紹介します。
大企業に就職する
大企業では、今でも資格が評価される傾向にあります。
一般的に大企業の採用は、技術に詳しくない人事部が行います。
なので、ポートフォリオのような現場のスキルは加味されず、経歴や資格だけで判断されてしまうのです。
エンジニア未経験の方にとっては不利な条件ですが、実務経験がある人や資格を持っている人は大企業に入るチャンスがありますよ。
SEとして就職する
SEという職種がある企業の多くは大企業ということもあり、資格が有利になります。
大企業でなくても、SEは日本特有の古い体質の企業に存在する職種なので、資格があると転職に有利になることが多いのです。
SEという職種は、あまりプログラミングをしないですから、技術力よりも資格試験にあるような「知識」の方が重要だったりします。
これからSEを目指す人は、資格を取っておいても良いでしょう。
コンサルとして就職する
コンサルは、厳密に言うと技術屋さんではありません。
実際に手を動かしてプログラミングはしないので、知識があるかどうかが重要になります。
ポートフォリオのような実践的なスキルよりも、資格で知識をアピールした方が評価されやすくなるのです。
転職以外で資格が有利になる場合
転職以外で、資格が有利になる場合を紹介します。
コンサルとして独立
ITコンサルとして独立するなら、資格は権威性を表すのに有利です。
クライアントが「誰にコンサルをお願いしようか」となったとき、資格を持っている人を選びがちです。
クライアントのほとんどは非IT企業の方々だから、スキルを見る目を持っていないからです。
●パーソナルトレーナーも資格は不要
ダイエットや筋トレを指導してくれるパーソナルトレーナーも資格が不要な職業です。
しかし、実際には、ジムに勤務した経験や資格を持っていないとお客さんは来ません。
個人でやっていくためには、経歴が良く見えるための資格は必須なのかもしれまれん。
資格を教える人になる
資格を教える立場になってしまえば、資格保有の優位性を生かせます。
Udemyなんかだと、個人でも教材を出せるので、「AWS資格のとり方」という動画を出せば、一定数の需要はあると思います。
Udemyで資格名を検索してもらえばわかりますが、Udemyの資格講座だけで十分な収益を上げている方もいます。
企業から補助金が出る
大企業に勤めている人は、資格を取るだけでボーナスが出る場合があります。
ぼくが新卒で入社した大手IT企業の社内規定には、資格ごとに数万円のボーナスが出ると書いてありました。
初心者レベルの資格で3万円、超上級者レベルになると15万ほどのボーナスが出たみたいです。
エンジニアが取るとしたらおすすめの資格
自分の経歴を輝かせたい人は、資格を取るのもありでしょう。
もし、エンジニアでも資格を取っておきたいという方は、以下の資格をおすすめします。
AWS系
AWS Certificationを持っておけば、AWSのコンサルになったときに有利です。
IT業界以外でも、「自社のホームページのサーバを変えたい」などの要望があり、AWSを使う機会は多くあります。
そういった企業に、AWS導入のコンサルタントとして提案すれば、独立してもやっていけるでしょう。
AWSは新しい分野がどんどん登場するので、日々学習していかないといけません。
セキュリティ系
ネットワーク系の資格ですが、Cisco社のCCNPが有名です。
ぼくが大手IT企業にいたときも、先輩に薦められた資格です。
ネットワークはセキュリティ管理が最も重要なので、資格を取るために学んだことは実務でも活用できます。
サーバ系ならLinuxの資格「LPIC」がおすすめです。
プロジェクトマネジメント系
プロジェクトマネージャ試験もおすすめです。
プロマネ資格を持っていると、大企業のプロマネに抜擢されることもあり、高収入が狙えます。
マネージングの資格なので、手を動かしてプログラミングをすることはありませんし、高齢になってきても使える資格です。
資格よりも実績とスキルを身につけよう
ここまでエンジニア向け資格の優位性やおすすめなどを紹介してきました。
ですが、これからエンジニアになりたいと思っている人は、基本的に資格は不要です。
エンジニアになるなら、まずは手を動かしてプログラミングをゴリゴリ書くでしょうし、プログラミングをがっつりやる企業のほうが、自由な働き方ができる可能性が高いです。
まずは基礎の勉強とポートフォリオの作成の方が重要です。
資格は基本無視でOK
SNSなどを見ていると、「この資格を取って、年収1000万オーバー」みたいな話もあります。
確かに本当にあるかもしれませんが、資格が必要な職種というのは、客先常駐だったりスーツ必須だったりします。
リモートワークで、好きな時間に仕事をして稼いでいるような人は、資格は使っていません。
エンジニアを目指す人は、自由な働き方を望んでいると思うので、資格は基本無視しましょう。