生成AIを使えばLP作成ができてしまうのか

ChatGPTのような生成AIに依頼すれば、LPやホームページなどのWebサイト制作ができてしまうのでは?と思っている人向け。

結論を言うと、できない

細かく言うと、できなくは無いが学ぶ知識が必要になるし、プロに依頼する以上の物はできないという回答になる。

生成AIでLPを作ってみようと考えている人向けに、AIではなぜできないのか、LP作成時のAIの活用方法について解説していく。

AIでLP作成ができない理由

LPを作ろうと思ったときに、AIに「LPを作りたいんだけど、何が必要?」みたいなことを聞くはずだ。試しに聞いてみた。

✅ LP作成のやるべきこと一覧

  1. 目的を決める(例:商品販売・資料請求など)
  2. ターゲットを明確にする(誰に届けたいか)
  3. 強み・ベネフィットを整理する(相手にどんな価値を与えるか)
  4. 構成を決める(ファーストビュー〜CTAまでの流れ)
  5. キャッチコピーを作る(最初に目を引く言葉)
  6. 信頼材料を用意する(実績・レビュー・会社情報など)
  7. CTAを配置する(申込・登録などの行動ボタン)
  8. デザインを作る(見やすく・スマホ対応で)
  9. 公開用ツールを選ぶ(STUDIO、WordPress、ペライチなど)
  10. テスト&改善(分析して改善する)
ChatGPTより

AIに依頼できるのは、7,8,9くらいである。それ以外は作成者自信が考えるべきことであり、AIにヒントをもらえるかもしれないが、答えやゴールを提示してもらうことはできない。

AIにできるのはコード生成と提案のみ

AIに依頼しただけで、インターネット上にLPが公開されることは無い。あくまで手順を示してくれるだけであり、目的や構成、デザインなどは作成者の考えが無いと作ることはできない。

AIはデザインやページのコードを書くことは得意であるから、人間が面倒に感じている単純作業は代わりにやってくれる。ただ、世界観を作ること、目的を定めることはできないのだ。

プロ(人間)であれば、過去の経験から適切な世界観の提案をすることができるし、現実的な目的を定めることもできる。その場合でも、最終的な決定権はLP作成者に委ねられるが、完全にお任せすることもできるし、細かい修正も依頼できる。

AIへの依頼の仕方が分からない

LPを作るためには、Webサイトがどのように公開されているのかを知らないといけない。LP作成手順の⑨に公開用ツールを選ぶとあるが、何をどこに公開するのかを知らなければ、公開という言葉の意味を理解できないだろう。

作成したコードをインターネットに繋がれたサーバにアップロードすることを「公開」と呼ぶのだが、コード、インターネット、サーバをそれぞれ理解しておかないと、AIと会話することができない。

プロ(人間)なら、全てを知らない前提で話を進めることができるし、知らなくても任せてしまうことができる。教えてくれるのがAIだとすれば、やってくれるのが人間である。

AIに経験は無い

内容が被るかもしれないが、AIは最も一般的な答えを返す傾向にある。作成したLPをどうやって良いデザインにしていくのかを聞いても、AIの通りに作ってしまうと、どこにでもあるデザインに仕上がってしまう。

人間なら過去の経験があり、その人のセンスがある。少なくともAIよりは個性のあるデザインに仕上げられるし、流行を取り入れることもできる。

デザインには王道パターンはあるが、その先はセンスが求められる世界でもある。そこまでの領域にAIは至っていない。

LP作成時のAIの活用方法

ここまで、AIを批判的に書いてきたが、素人はAIを使うなと言っているわけではない。AIに全てを任せるべきではないと言っているが、AIは活用していくべきだと思っている。

疑問をぶつけまくる

対人間だと、どうしても気を遣ってしまい、知らないことを知らないと言えないことがあるし、相談をすると料金が発生してしまう場合もある。

AIなら無料で相談できるし、何より気を遣わなくてもいい。失言や言葉遣いなどを気にせず、とにかく疑問をぶつけまくることができる。LPを作りたいと思ったら、人間に問い合わせるよりも、AIに聞いてみてから人間に依頼するほうがミスマッチが少なくなる。

例えば、LPを作りたいことをAIにいろいろ聞いてみたら、本当に必要なのはホームページだったとか、Youtubeチャンネルを作ったほうが良いことに気づくかもしれない。LP制作屋の人間は、そうは言ってくれない。相談したらもうLPを作るしか無くなってしまう。

LPを作ってみる

試しにAIを使いながらLPを作ってみるのもありだ。時間と労力はかかるし、仕上がりは納得できないかもしれない。それでも、コスト感(これだけ頑張ってこの仕上がり)が分かるから、価格相場にも納得できるかもしれないし、作る上でいろいろ学んだことがあるだろうから、プロとの会話もスムーズになる。

幸運にも、AIだけで理想のLPができてしまうこともあるかもしれない。そうなれば当然プロに依頼する必要はなくなる。これが当たり前になれば、LP屋は商売上がったりだが、そういう世界も遠くないかもしれない。

LP作成時のAI利用まとめ

  1. AIにLPについていろいろ聞いてみる
  2. AIで試しにLPを作ってみる
  3. プロに依頼する

この流れで、AIを活用していくといいだろう。